イーストだけでもおいしいパンはいくらでも焼けるけど、
パン作りにハマると気になってくるのは自家製酵母の存在ですよね!
わたしはりんごや桃を食べると、皮を捨てるのがもったいないので(笑)、ぬるま湯につけて、お砂糖を入れておきます。
4〜5日ほどでぶくぶくと元気な酵母の出来上がり!!
これを小麦粉で継いだり、そのままだったり、その時の気分でふだんのパンのレシピに加えたりしています。
はじめて自家製酵母でパンを焼いたとき、イーストなしでパンができることに感動し、
「自家製酵母バンザイ、イーストなんて入れるものか」と今思うと意味不明の意地を張ってパンを焼いていました。結果、発酵力が落ちまくっている酵母で無理やり長時間発酵させて、酸っぱいパンや、平焼きパン(ではないはずだったのに)を量産…(;^_^A
「イーストは悪者なんかじゃない」「自家製酵母は発酵力ではなく風味アップの目的で使う」ということに気づくまでに時間がかかりました…だって昔はあんまり情報がなかったから(言い訳)。または情報を見つける力がなかったのか…(たぶん後者です)
そんなブラック時代を経て、イーストと酵母の使い分けをしながら上手に付き合ってきたのですが、そろそろ「ルヴァンリキッド」の存在が気になってきました。
専門的なレシピや、小難しいプロ用のレシピ本などに登場する「ルヴァンリキッド」の文字、これはいったいなんなのか。
ついでにいうと、ドイツパンの本に登場する「サワー種」という言葉。これは果たして「ルヴァン」と何が違うのか…これがないとおいしいライ麦パンが焼けないのではないか。
この本とか⇩
ドイツパン大全: 100以上におよぶパンの紹介をはじめ、材料、作り方、歴史や文化背景、食べ方やトレンドまでを網羅そういえば、サンフランシスコでクラムチャウダーと一緒に食べたあの酸っぱいパンが、サワー種なのかなあ…などとぼんやり感じていたわけです(10年くらいw)
わたしは「ライ麦パン」が大好きなので、なんとしてでもおいしいライム麦パンが焼きたかったのです。それから、クラムチャウダーを入れる器にするパンも焼きたい…!専門的なレシピにもチャレンジしたい!
「ルヴァン」「サワー種「ライサワー」なにをどう呼べば正解か、っていうことが曖昧だったので、この記事を書くにあたり、ちょちょいとネットを探すと、とってもわかりやすく書いているサイトがたくさん見つかりました。
この「ルヴァン」「サワー種」「ライサワー」の意味や違いについて、自分なりに理解しましたが、説明できるほどの知識はないのでここでは割愛。サンフランシスコのパンのこともなんとなくわかりました~
気になる方はgoogle先生に聞いてみよう!!(人任せ)
さて、前置きが長くなりましたが、今日のテーマは「ルヴァンリキッド観察日記」です(^^)/
ルヴァンリキッドとは
フランス語で「ルヴァン(levain)」は、小麦やライ麦から起こした自然発酵種のこと。
作るのがとても難しいと言われていて
実際わたしも過去の2度チャレンジしてしているのですが、3日目あたりでカビてしまった苦い経験があります。あれはたしかライ麦だけで継いでいくライサワー種だったと思います。
そこでなんとなく敬遠してしまい、失敗の少ないフルーツの酵母(たしかりんごの皮とレーズンだったかな…)を起こして使用していたのですが
年末年始、パンを焼いていなかったため、放置された自家製酵母がついにお亡くなりに…(ノω・、)クスン…
そろそろ、またチャレンジするときがきたようです。
以前から気になっていた、わたしが絶対的に信頼をおいている先生(勝手に呼ばせていただいています)が公開してくださっている、ルヴァンリキッドの作り方、そしてそれを使用したとっても魅力的なライ麦パンのレシピ…意を決してトライです(・∀・)ゞ!!
▽参考にしたレシピはこちら、いつもお世話になっている、現役パン職人Uchiさんのブログです!!
◇余談◇
堀田誠さんの本「ヨーグルト酵母でパンを焼く。」には小麦にヨーグルトの乳酸菌をプラスして起こす複合種の起こし方が紹介されています。
ヨーグルト酵母でパンを焼く。 自然発酵種「るゔぁん」でもっと味わい深いパンを!こちらの特徴としては、こんな感じ…
- ヨーグルトと蜂蜜を使用するため、失敗しにくい
- 材料を入れるのは最初の1回だけ、水や小麦を足す工程がない
- 24~48時間ほどで完成する
- 種継は1週間に1回でOK
とっても扱いやすいので、こちらは何度も起こし、使用したことがあります。
これはフランスの伝統的な製法ではないので、堀田シェフは、伝統を守るフランス人への敬意から「るう゛ぁん」とひらがな表記にしたんですって。堀田先生のそういうところ、なんか素敵ですね!ロティ・オランのパン教室いつか行ってみたい…!!
この本を参考にして焼いたパン、いろいろあります⇩参考記事のリンクです(^^)/
さて、
話がそれましたが、今回わたしが挑戦するのは、ホンモノのルヴァン(levain)だってことですd(。・∀・。)
用意したもの
温度管理を任せたのは、ヨーグルトメーカー。
20〜70度くらいまで温度設定ができるので、ヨーグルト作りも甘酒作りもお手の物。
ですが我が家では、カスピ海ヨーグルトは常温でできるし、甘酒はホームベーカリーで作るので、
立場をなくしたこの方は、もっぱら酵母のために使われています。君の居場所があってよかったネ!
モルトパウダーの計量に使ったスプーンスケール(モルトエキスの代わりにパウダーを使用)
お湯の温度を測る温度計
瓶。このくらいの大きさ。
あ、もちろん普通のスケールも必須ですね!!
ルヴァンリキッド作り
さて、いよいよ始まる種起こし。いつ記事に書けるかわからなかったので、twitterで記録をとっていたのです(・∀・)ゞ!!
では、実際のツイートともにどうぞ。(実際の作業とツイートの時間にはズレがあります)
1日目
材料は、ライ麦粉・お湯・モルト
まずは瓶を消毒して、材料をぐるぐる混ぜて24時間放置するだけ。
そうそう、オリジナルレシピは、どう考えても量が多すぎたので(パン屋さん用だからね)、1/4の量で仕込みました。
2日目
丸一日たつと、ふわっとしています。粉と水(とモルト)だけなのに、変化が起きるなんて感動です。
さて、ここからは準強力粉を使います。
出来た種と同量の粉、お湯を入れて混ぜます。このあとも24時間放置。
3日目
匂いが強くなってきています。さらに準強力粉、お湯を足して、、と。
そうだ、ここからは4〜5時間おきに混ぜなくちゃいけないんだった。
「とりあえず、寝ている間は放置しよう」、と思ってましたが、
結局、昼間も混ぜ忘れ、8時間放置。。
そうそう、このときに、瓶の容量不足に気づき、急遽入れ物を変えたのでした。
最初から大きい容器にすればよかったな……。
4日目
なぜか朝方には目が覚めて、眠い目をこすりながら混ぜる。
赤ちゃんの授乳を思い出しますね。
匂いも変化していました。
なんだかとっても良いニオイがします(^^)
ここでさらにお湯と粉を足すのですが……いい加減量が増えてきました。
このままじゃまずい、ということに気づき、急遽取り分けて捨て種とすることとしました。
こうしないと、もっと捨て種が増えるからね!!
5日目
そんなこんなで、気づいたら出来上がりです。
細かい気泡ができて、とろーっとしています。
先生にチェックして頂きましょう。
いつもお世話さまです。
香りは、と聞かれて、
鼻をめっちゃ近づけて嗅いだんですが、、
匂いが・・しない・・
ま、まさか
…
コロナに感染した!?・・
でも味覚はあるし!
…
そうそう、ぺろっとしてみたら、これ、美味しいのです!美味しいっていうのが正しいかわからないけど、おいしいワインを飲んだときみたいな余韻がある・・これが熟成?発酵の味?
色んな意味で不安もありましたが、
パーフェクトですって!
良かった(๑˃̵ᴗ˂̵)
無事、完成することができたようです!!
ルヴァンリキッドのその後・捨て種の活用
さらに1日〜2日冷蔵庫に入れておいたのですが、日が経つにつれ、酸っぱい匂いと味が強まっていくようです。
毎日かき混ぜて、使って足してとお世話をしていきます。
気になったいた捨て種も、廃棄することなく、消費しましたYO!!
▽ギーを使った甘酒とレモンのスコーン。
冷蔵庫で5日ほど置いてから焼きました。遠くでほんのりチーズみたいな風味がしてとっても美味しかったです(o´▽`o)ゞ
▽ブリオッシュを焼いて、いちごのマリトッツォ作り。捨て種の水分量がわからなくなって配合を米が得たらしく、これはちょっと失敗だった…(;^_^A でも、おいしかったです!!
▽ルヴァンリキッドを10%配合したベーグル。ずんだ餡&クリームチーズのフィリング入り。これが美味しすぎるんですよね~大好きな組み合わせです(^^)/ ルヴァンのおかげで極上の生地ができました!
ライ麦パンを作ろう
さてさて、いよいよライ麦パン作り。
結果から言うと、これがびっくりするくらいおいしかったんです!!
続きはこちらです(^^)/
使用したものまとめ
ヨーグルトメーカー。こんなに便利なのにこの価格。お値段以上です(^^)
0.1g単位で計れるスプーンスケール。塩やイーストの計量に便利です。
パン作りの必需品、温度計
ライ麦粉
準強力粉はリスドォルを使用しました。
モルトパウダー。レシピではエキスだったと思いますが、パウダーで代用。(量を減らしました)
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