【マリトッツォの作り方】マリトッツォとは何かについて真剣に考えて作ってみた記録

パン

お菓子作りの材料や、世界の珍しい食材なんかを豊富に扱っているカルディから「マリトッツォ」が発売されたことをご存知でしょうか…(KALDIのHP

わたしはまだ出会っていませんが、カルディ好きの間では話題となっています(・∀・)!

今年(2020年)、イータリー原宿のマリトッツォがテレビで取り上げられ、マリトッツォの存在が日本に広められましたが、未だ知らない人も多い中…

わたしです
わたしです

マリトッツォブームが始まりつつある予感です!!

生クリーム好きのわたしは、最初にマリトッツォを作ってみたときからマリトッツォに魅了され、その後も研究を重ねてきたわけですがw

▽マリトッツォ作り1回目

▽マリトッツォ作り2回目

その過程である疑惑が沸いてきました。

疑惑とは「マリトッツォのパンはブリオッシュじゃなくても良いのではないか」ということです。

疑惑を晴らすべく、三度マリトッツォを作ってみたいと思います!!ほんとはまたマリトッツォが食べたくなっちゃっただけ(´∀`艸)♡

▽過去のマリトッツォ作りの記録

2冊とも、とっても魅力的な本!!(◎´∀`)ノ!

ティラミスやビスコッティのような定番のイタリアのお菓子から、聞いたことも見たこともないようなお菓子やパンについて、それぞれの説明やエピソードを交えて、レシピを紹介してくださっています。

もちろんマリトッツォについても記述があります。

本を参考にまずはマリトッツォとはなにか、について考えます。

マリトッツォとは

マリトッツォの歴史

始まりは古代ローマ帝国時代といわれています。外で働く夫のために栄養のある食事として作られたのがはじまり。このときは砂糖漬けのフルーツや松の実などが入ったとっても大きなパンでした。

中世になるとカーニバルと復活祭の間の四旬節と呼ばれる期間に食べられるようになりました。

この時期は肉などの贅沢な食べ物を食べることが禁じられたため、砂糖やフルーツのたっぷり入った甘い贅沢なパンは「こっそり食べた」という説「これだけは食べるのを許された」という説があるようです。

どちらが本当だか気になります。

この時期に食べられるようになったことから、このパンが、クアレジマーレ(四旬節のという意味)と呼ばれていたそうです。

このクアレジマーレと呼ばれていたものは、現在のマリトッツォとは違い、フルーツ入りの甘いパン。

その後、プレーンの生地でパンが作られるようになり、中にクリームを挟んだものが売られるようになり、それこそがマリトッツォなのです。

クアレジマーレはそのまま楽しみ、プレーン生地はクリームを挟んだマリトッツォとして楽しむのです。

ある男性が女性に指輪をわたすときに、このパンに隠して渡したことから「夫=marito」「マリトッツォ=maritozzo」と呼ばれるようになったとか。

マリトッツォのパンはブリオッシュなのか

さて、いろいろ調べていくにつれて、「マリトッツォはブリオッシュで作るべき」というわたしの固定概念が崩されていくわけですが、その理由について詳しくみていきましょう。

ブリオッシュとは

まずは、そもそもブリオッシュってなにか、っていうことから考えます。

ブリオッシュとはwikipediaによるとこうです。

水の代わりに牛乳を加え、バターと卵を多く使った口当たりの軽い発酵パンの一種である。発祥は16世紀のノルマンディー高地地方である。

引用:wikipedia:

ポイントは次の3点です

  • バターと卵を多く使う
  • 水の代わりに牛乳を加える (水を入れない)
  • 発祥は16世紀

マリトッツォのパンはブリオッシュじゃなくてもいいのかもしれない

では、マリトッツォ用のパンとはどんなパンなのでしょうか。

参考にした本によると、マリトッツォのパンについてこのような記述があります。

「丸・もしくはオーバル形のやわらかなパン」である。ローマ帝国時代、はじまりは「粉・卵・オリーブオイル・塩・干しブドウと蜂蜜」の入った大きなパンだった。その後の中世には「松の実やフルーツ」が加えられてサイズが小さくなった。参考:イタリアの菓子図鑑 

とあります。

「ブリオッシュ」とは一言も言ってないですね!

さらにここもポイント!
  • バターではなくオリーブオイルを使用している。
  • ブリオッシュより歴史が古い

ところで「イタリアの地方菓子とパン」には、一時日本でもブームとなった、ブリオッシュにジェラートを挟んだイタリアの食べ物「ブリオッシュ・コンジェラート」(Brioche con gelato) のレシピもあります。この食べ物の説明にはしっかり「ブリオッシュのジェラート」って書いてあるんですよね。

このことからもブリジェラはブリオッシュ、マリトッツォはブリオッシュじゃないのでは、と考えます。

ちなみに日本では、清澄白河にあるブリジェラ (Brigela)が人気ですね!

マリトッツォのためのパン作り

さて、2冊の本を参考に、マリトッツォのためのパンを作ります。

2つのレシピを見比べると、配合や製法は違いますが、どちらもバターの量は16%とブリオッシュと比較すると少なめで(それでもけっこう多いですが)、砂糖はそれぞれ16%、22%となっています。卵の量は大きく違いがあり、「全卵30%」「卵黄8%」(だいたい)です。

そしてどちらも水分は牛乳だけでなく水を使用しています。

つまりこれ、とっても甘い菓子パン生地?

製法にも違いがあります。

「イタリアの菓子図鑑」のレシピは、はじめに粉の一部と同量の水を発酵させてから使う「ポーリッシュ法」のような製法(砂糖も入っているのでそう呼んで良いかわからないけど)を用いているところが特徴。

ポーリッシュ法とは あらかじめ小麦粉の一部に水、イーストを加えて発酵させて、これを生地をつくるときに混ぜるやり方。小麦と水を同量にすることがポイント。味と風味が良くなる・発酵が安定する・さくさくのパンになる、などの特徴があります。

一方「イタリアの地方菓子とパン」はストレート法

2つのレシピで迷いましたが、ポーリッシュ法のレシピにチャレンジしてみることにしました。

レシピ

さて、いよいよレシピです!

オリジナルレシピより、少し加水を増やして(卵黄も少し増やして)、なぜか材料に入っていない「」を追加して1.5倍量で作ってみました。きっとパンではなくてお菓子の位置づけなんだと思いますが、塩なしで発酵させることは不安なので、入れてみました。

材料(12~13個分)
  • 強力粉 … 75g
  • 砂糖  … 7.5g
  • 水 … 75g
  • インスタント・ドライイースト … 2g
  • 強力粉 … 220g
  • 薄力粉 … 80g
  • 砂糖 … 75g
  • バター … 60g
  • 卵黄 … 2個
  • 牛乳 …70gくらい(卵黄と合わせて120gになるように)
  • 塩 … 7g

イタリアでは「マニトバ粉」と呼ばれる強力粉を使用するようです。「マニトバ粉」と「薄力粉」を混ぜるレシピとなっていました。

灰分量が多いので、風味のあるパンが焼けるそうです。カプートのマニトバ粉は、いくつかの種類がありますが、ブラフベーカリーの栄徳シェフが菓子パンなどにもおすすめ、といっていたのがこの「オーロ」というタイプです。

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気になる存在の「マニトバ粉」ですが、今回は「スーパーキング」と「薄力粉」を使用しています。

手順

1.ポーリッシュ種を作ります。Aの材料を混ぜて室温で発酵させます。2時間程度で発酵します。

2.1とBのバター以外の材料を混ぜて捏ねます。バターは後半に入れます。

※わたしはホームベーカリーを使いました。

捏ね上げ温度26度

3.捏ねあがったらボウルやタッパーに移して一次発酵開始。

一次発酵 室温2~3時間→冷蔵庫で12時間

※今回は時間の関係で冷蔵庫に入れましたが、冷蔵発酵をとらずに分割に進んでも良いです。

発酵前
発酵後

4.お好みの大きさに分割し、丸め、布巾をかけて休ませます。

※写真は50gです。

ベンチタイム 15分

5.楕円形を目指して成形し、二次発酵をとります。

二次発酵 30℃ 80分

※寒い日は暖かいところに置くか、オーブンの発酵機能を使います。

6.溶き卵(分量外)を塗って焼成します。

焼成 0℃ 10~12分

※オーブンは予め予熱をしておきます。

パンの焼き上がりです

こんな姿で焼き上がり。オーバル型にしたつもりが真ん丸になってしまいました。

とっても甘い香りがします!!(∩˃o˂∩)♡オイシソウ!!

マリトッツォを作ります

さて、このパンを使ってマリトッツォを作りましょう(。・∀・)b

前回は横から切込みを入れたのですが、ふわふわのパンにクリームを挟むとパンが自立しなかったので、今回は真上から切込みを入れます

こうです

前回のマリトッツォ作りでは、スプレーホイップを使用しましたが、今回は、しっかり生クリームを泡立てました(`・ω・´)ノ

すこし固めです

泡立てたクリームをたっぷり挟んだら出来上がりです!

たくさん作りました。

マリトッツオの出来上がり

ふわふわのパンにたっぷりのクリーム、何度見ても良い眺めです(´∀`艸)♡

小ぶりなサイズなので2個ずついただきましょう。

3回目となるマリトッツォの味は…

マリトッツォってやっぱり美味しいね

ふわふわのパンにたっぷりのクリーム挟まってるなんて、美味しいに決まっています。形容すると悪魔的に美味しいです✩⚫꒳⚫✩

前回と比較するとバターと卵が少な目、砂糖が多め、だったわけですが、ブリオッシュっていうよりは、「とっても甘い菓子パン」っていう印象。

これもとっても美味しいんだけど、正直なところ、1回目、2回目のほうが美味しかったなあと思います。

まとめ

今回のマリトッツォ研究を経て、マリトッツォについて完全に理解しました。

マリトッツォのパンはブリオッシュではない、でもブリオッシュに近い配合で作ったパンのほうが美味しく出来上がる。ってことです。

バターは20~35%、卵30%以上、砂糖は控えめで12~15%程度、このくらいが美味しいんじゃないかなーと思います。

だけどもちろん、このパンもとっても美味しかったですよ(◍ ´꒳` ◍)b

ブームが到来しそうな予感、マリトッツォ、よかったら作ってみてくださいヽ(^o^)丿

マリトッツォ研究会、研究員募集中です( ・◡・ )♫•¨•.¸¸♪

▽その後、、いちごのマリトッツォも作りました♪これも悪魔的においしいですっ(^ ^(((◟(⚫͈ω⚫̤ )◞


マリトッツォ作りにおすすめのもの

▽オーブンは電気オーブンを使用しています。パンを焼くなら石窯ドーム!庫内が広くて、最高温度が高いものがおすすめです。わたしの使っている機種は型落ちのものですが、最新機種は最高温度が350度まで上がるようです。

▽生クリームの泡立ては、スプレーホイップを使えば簡単ですよ

▽パン作りに役立つもの・Amazonで買ったら損なしっていう、おすすめを紹介q꒰*ゝω・꒱ノ″

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**読んでいただきありがとうございました(*^^*)/**

ネクストフーディスト4期生に選ばれました☆

ネクストフーディスト

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管理人

パンとお菓子を焼くのが好きなヨガインストラクターです。
毎日パンを焼きながら、ピンチャマユラーサナを練習しています。

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