お気に入りの調理器具があると、料理のやる気もすこしアップしませんか?
見た目が可愛くて、料理のテンションがあがる鍋!といえばル・クルーゼ。
わたしはこれを結婚祝いでいただいてから、10年以上ずっと愛用しています。
数千円で買えるような安い鍋もある中で、けっこうなお値段しますが、10年以上現役でお気に入り!となると買って損なし。そして貰って嬉しいので、結婚祝い・出産祝いなんかの新婚さんへのプレゼントに最適なんじゃないかと思います。
さて、スープを作ったり、おでんを煮たり、プリンを蒸したりと、普段大活躍のル・クルーゼなんですが、今日はこれを活用してパンを焼きました。
鍋の中でパンを焼くと、水分の蒸発を防いで外はカリっと中はしっとりと焼き上がるんです。
今日はわたしのイチオシのカンパーニュのレシピ、加水多め、塩の代わりに味噌をつかった絶品カンパーニュをご紹介します。
オーブン対応の鍋を持っている方必見です!!
▽鍋で作るプリンの話
レシピはこちらです
わたしは、自家製酵母元種を使って作りましたが、イースト使用の場合の参考レシピもどうぞ。
高加水パンにはコントレックスが良い理由
さて、このレシピでは加水の一部にコントレックスを使用しています。
コントレックスはといえば、飲みにくい、おいしくない、でもマグネシウムやカルシウムが豊富でなにやら身体にいいらしい…とぼんやりと知っている方も多いと思います。
ヨガインストラクター(わたし)としては、その美容効果、健康効果について述べたいところですが、今日もパンの話です!!
バケットやカンパーニュなど、リーンなパンは、水をたくさん入れることで瑞々しいクラム、理想的な気泡、そして何よりおいしく出来上がります。
でも加水の高いパンは生地がダレがちですよね。
そこで硬度の高い水を一部加えることで、生地が締まり成形しやすくなるんです。
バケット作りでも触れましたが、こだわりのパン屋さんや、パン教室、私のようなパン焼き愛好家(マニアともいう)の中では、硬度の高いことで有名なコントレックスを使うのが主流なのです。
バケットなどのシンプルなパンが本当においしいフランス。フランスの水道水はそのまま飲んでも美味しくないくらい、硬度が高いのです。
ですがその水が、リーンなパン作りに適していたんですね。
パリに行ったとき、どこのパン屋さんでもバケットは間違いなく美味しかった思い出があります。
ではこのフランスの水に近づけてみましょう、ということでコントレックスの出番です。
フランスの硬度=300mg/L
日本の水道水=30~60mg/L
コントレックスの硬度は1475mg/L
このまま使ったら、硬度が高すぎます。フランスの硬度に近づけるために水道水に2割ほど混ぜて使います。
スーパーのドリンク売り場に行くと。たくさんの種類の水が売っていますよね。
ほとんどが飲みやすい軟水だけど、コントレックス以外にも硬水を見つけられるかもしれません。
エビアンも硬度300mg/Lでフランスの水と同等です。
じゃあ最初からエビアンを使えば良かろう(おじさん風に読んでね)
と思うかもしれませんが、それは違うのです。
やってみるとわかりますが、パン作りで重要な捏ね上げ温度をばっちりレシピに合わせるためには、水の温度調節がとても大切。
捏ね上げ温度は気温・粉の温度、水の温度によって決まります。
この中で一番調整がしやすいのが水の温度ですね。
そこでエビアンを買ってきて100%仕込み水にしようとした場合、温度調節が面倒になりますね。
お湯を足すor氷を入れる、といった調整方法がとれないから。
ですから、コントレックス少量+日本の水道水(温めたり凍らしたり) で調節するのが良いのです。
この日も気温、粉の温度ともに29度前後もあり氷必須な環境でした!
冷えたコントレックスと氷水を混ぜて
温度チェックです
味噌を入れるパンをつくるときのポイント
今回作ったカンパーニュは塩の代わりに味噌を使っています。
私はしょっちゅうこれを作るので味噌を買うとき「だし入り」は絶対買いません。
味噌汁よりパンが大事です。
だしが入っていない味噌ならどんな味噌でも良いですが、注目はここです!
食塩相当量 と書いてあります。読んで字のごとしです。
味噌大さじ1杯(18g)あたり食塩に置き換えると2.1gのしょっぱさ(?)ってことですね。
この数字を確認して、計算して味噌の量を決めます。「減塩タイプ」とかもありますしね。
私は算数が苦手なので電卓を使いました!!
さあ、カンパーニュ作りを始めましょう
生地作り
味噌の水分を50%と仮定して、だいたい加水80%に設定しました。
電卓片手に味噌の分量を決めたら、元種+水(コントレックス入り)+味噌を混ぜておきましょう
温度をチェックしたら、粉類の入ったボウルに投入します。
混ぜる時間は1分くらい。粉気がなくなればOKです。
ラップやふきんをかけて10分おいたら軽くパンチを入れます。(丸めなおす程度)
捏ね上げ温度20~22度
このまま室温で1次発酵です。冬は暖かいところにおいてください。
1.5~2倍くらいにふくらんだら冷蔵庫の野菜室に入れます。
一晩おいたら冷蔵庫から取り出し室温に戻します。
一次発酵完了です!!
パンマットや捏ね台に移して成形します。(ベンチタイムはとりません)
丸めてきれいな面を下にして粉を振った発酵かごに入れて二次発酵。
発酵かごに粉をふってね
良い感じです
鍋の準備をします
このまま普通にオーブンで焼いても良いんだけど、今日は鍋を使います。
使用したのはこちら!ル・クルーゼです。
公式HPには、直火・IHクッキングヒーター、ハロゲンヒーターはもちろんのこと、オーブンでも使用できます。とあります。
▽公式オンラインショップ
素晴らしいですね!
ル・クルーゼ以外にも取っ手が取れて便利なT-falや無水調理のできるstaubなどお持ちの方はそちらでどうぞ。
▽かるーい鋳物ホーロー鍋[ UNILLOY ]※2020年11月がっちりマンデーで取り上げられ、注文が殺到しているそうです。
さて、この鍋、蓋の持ち手(樹脂製)が250度までのオーブン調理に対応できるようなんですが、300度まで温度の上がる私のオーブンでは少し不安だったので
裏技です
ここです
手でくるくるっと
とれちゃいます
これはなくさないようにね
これで完全に高温のオーブン対応の鍋の出来上がりです!
同じ鍋をお持ちの方は試してみてくださいね。
※製品によって違いますのでお使いの鍋の説明書を要チェックです
焼成します
オーブンを最高温度に予熱しておきましょう!(300度以上の場合は300度)
さてさて、鍋+オーブンのレシピでは、鍋は予熱をせずにそのまま生地をいれるパターンと、鍋をオーブンの予熱のときに一緒に予熱する、というものを良くみかけます。
なんとなく予熱をした方が良さそうですが…予熱が終わって鍋を取り出して、生地を入れてまたオーブンへ…となるとオーブンを2回開け、鍋を2回運ぶことになります。危ないし、オーブンの温度が下がります。
そこで裏技2です
鍋に少量の水を入れて火にかけ、沸騰させます!強火です。
この作業の直前に発酵完了した生地をオーブンシートの上に乗せて、クープを入れておきます。
丁寧に扱います
十字にしてみました
軍手を2枚重ねたものを準備します。
お洒落なミトンなんていりません。
5本指が使えて、洗濯機でがんがん洗ってすぐ乾く。オーブンミトンの代わりは軍手一択です。
厚手のもの、耐熱のものを選んでください。100均のものは生地が薄くてだめですから、あなたの街のホームセンターへどうぞ。(早朝から営業している資材売り場)20枚入りとかで安いです。そんなにいらないね
さあ、軍手を装着したら、鍋の水が蒸発しきる直前に、生地を入れる!
ここからは急いで!
蓋をします。 持ち手がないので一苦労です。ミトンでは無理ですね。
そしてオーブンへ入れます。急いでいるので写真なんてとれません。
面倒なら鍋は予熱しなくてヨシです あなたの情熱次第
焼き上がりです!
クラストはしっかり焼き目がついて香ばしく、たっぷりの水分を逃がさずクラムは瑞々しい。お味噌が香るおいしいカンパーニュができました。
最後に…
大活躍のル・クルーゼでしたが、現状回復をお忘れなく。
▽参考にした本
▽便利な22cmのお鍋。 ツマミがステンレス が良さそうです
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