世の中には、たくさんの種類の「お菓子」がありますが、「ゆで卵」が乗っている焼き菓子を見たことがありますでしょうか。
「ゆで卵」といえば、サンドイッチの具材にしたり、おでんに入れたり、ラーメンの上に乗っけたりするもので、けっして、クッキーやケーキの上に乗せたりするものではありません。
お菓子作りにおいて「卵」とは、「常温にもどし、ボウルに割入れ泡立てる」、「小鍋で小麦粉・牛乳とともに熱してカスタードクリームを作る」といった使われかたをされるべきで、茹でてしまったらそれは夕飯のサラダに乗っけるとかしか使い道がないものである。
今日は、「卵」の存在についての、そんな固定概念を覆される「ゆで卵」を使ったお菓子を作ってみました。
スカルチェッラ プリエーゼ (scarcella pugliese)と呼ばれるものです。
スカルチェッラ プリエーゼ (scarcella pugliese)とは
参考にした本によると、イタリアのプーリア地方で復活祭の朝食で食べられるお菓子のようです。
そっか、イースターの卵なのね!と納得です!(*‘∀‘)
近頃では、日本でも卵の殻にプリン入れたりするお菓子が出回っていますよね。あれ、絶対割れるよね(-“-)
幸福をもたらすとされる「円形」に形どった生地に、幸福の生まれ変わりを意味する「卵」をのせて焼きこみます。
表面にまぶすカラースプレーも欠かせません。リング状以外にもハトの形なんかもあるそうで、形は様々だけど、ゆで卵&カラースプレーがお決まりのようです。
▽参考にした本です。マリトッツォ研究や、ビスコッティ作りでもお世話になった本。
スカルチェッラ プリエーゼ (scarcella pugliese)を作ろう!!
さて、このお菓子の材料ですが、とくべつなものは使わずに、おうちであるもので作れます。
生地の材料をみると、「オイルで作るスコーン」みたいな配合です。
本場ではベーキングパウダーではなくて「アンモニア力」っていうものを使うそうです。
さっそく作ってみましょう!!
まずは、ゆで卵をゆでます。
これからお菓子作りを始めるのに、同時進行で夕飯の支度をしているような錯覚に襲われます。
殻はむかずにそのまま焼くはずが、いつもの癖でむいちゃった。
まあ、むいてあった方が食べやすいことだし、このまま使うことにします。
生地の作り方はとっても簡単で、粉類を混ぜたら、窪みを作って、残りの材料を混ぜるだけ。
捏ねてまとめて、4本の棒状に成型。
2本を編むようにしながらリング状に成形して、とじ目に「ゆで卵」を置きます。
この時点で、違和感でいっぱいです。
ここにカラースプレーをオン。ハート型のカラーシュガーがあったので代用します。
カラースプレー&ゆで卵…
こんな食べ物、生まれて初めて見ました。
どんなものが出来上がるのか、わくわくが最高潮に達します。
30分ほどしっかり焼きこんだら、出来上がりです!!
j
どんな味がするのでしょうか…
不思議な食べ物のできあがりです!!
茹でたあとにオーブンで30分も焼かれた卵の表面がカピカピです。
やっぱり殻付きのまま焼くべきでしたね。
卵を割ってみましょう。
まさに「幸福」「生まれ変わり」という印象ですね!!(たぶん)
それでは、いただきます!!
肝心のお味ですが、
しっかり焼きこんだ生地は、外はカリっとしていて中はふんわり、ほんのりとレモンの香るなつかしい味わいです。
材料をみて予測したとおり、「オイルで作るスコーン」の味がしますw
とはいえ、「はちみつ」とか「クロテッドクリーム」をつけて味わいたいスコーンではなくて、ゆで卵の違和感と、カラースプレーの極端な甘味とともに、そのままむしゃむしゃ食べたい感じです。
なかなか美味しいではないか(*^^*)
さて、こどもたちの感想は…
スコーンにゆで卵はあわないよ!!
もっともなご意見でございます。
(カラースプレーに興奮、ゆで卵を拒否…)
あしたの朝ごはんもこれにしてね!!
という感じでした。そのセリフのわりに全部食べない次男…
こんな斬新な食べ物があるなんて、イタリアってとっても魅力的な国ですね。
いつか行ってみたいですヽ(^o^)丿
おすすめの関連記事です
▽ブリオッシュに生クリームを挟んだイタリア のお菓子マリトッツォの作り方
▽イタリア のビスコッティ、「タリアンゴッツィ」をギーを使って焼いたらすごく美味しかったんです
コメント